本格的な冬に突入する前の、このなんとも言えないノスタルジックな季節。ふかふかのソファーに沈み込むように座ってのコーヒータイムは至福の時間。しかし、リラックス、リフレッシュのためのこの習慣が情緒不安定、パニックアタック、不眠、鬱などに大きく関係していることは科学的にも証明されていることをご存知の方は多いと思います。
カフェインはストレスホルモンであるコルチゾールの放出を促進します。体質によってはこの影響をもろに受けて、望まない症状がいろいろと出てくるのです。朝駆けに飲んだ一杯のコーヒーが夜寝る時間までに無くなっていないわけないと思いがちですが、摂取したカフェインの量が体内から半減されるのに5~6時間を要すると言われています。すなわち、朝9時に飲んだ一杯のコーヒーに含まれるカフェインが1/4量になるまでに大体12時間を要するということです。ランチタイムの食事の後に摂取したコーヒーは、なんと、最も熟睡しているべき時間帯、夜中の12時までしっかり体内に残っているということになります。
多くの方がこれを理解していても、無意識のうちにカフェインに手を出してしまう理由は以下の通りです。
カフェインの摂取により不眠の症状が現れる悪循環が起こる。
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昼間、身体がだるく頭がおもい。エネルギーを感じることができない。
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カフェインを摂取して、“偽りの戦闘態勢(ファイティングモード!!)”に入る。
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昼間のコーヒーの影響で良く寝れない。
私たちの体は生まれながら、ストレスと戦う能力を持っているのですが、この偽りのファイティングモードに頼ることにより、もともと持っているストレスに対応すべき能力を混乱させ、結果として精神的に不安定になる状態に拍車をかけてしまうのです。
以上のことを理解したうえで、少しずつカフェインの摂取量を減らしていくのがベストな方法です。一日コーヒーを数杯飲んでいた方は、午前中だけにしてみて、そのあと紅茶、緑茶へと変えていき、完全にカフェインを絶ってから一週間後に自分の心身の状態を注意深く観察してみましょう。その気づきが、謎の不快な症状から一歩踏み出すことに一躍かってくれることでしょう。
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