第2章 本当の自分探しの実践方法 19〜26項 サーンキャ哲学の世界観
今までのおさらい。
✔︎人は苦悩か?苦悩じゃないか?の状態しかない
✔︎その苦悩を引き起こす心の状態とその根源
✔︎それらを取り除く際の障害とその対処方法
を説明してきましたね?
サーンキャ哲学の世界は、人の数だけあるプルシャ(霊魂)と地球に一つしかないプラクルティ(物質)から成り立っていて、プラクルティは以下の3つのグナ(エネルギー、素粒子?)の性質から構成されています。
純性エネルギーのサットヴァは、軽くて明るくて何かを照らす作用、快の性質をもつもの。
動質エネルギーのラジャスは、誇負と不安から行動する作用、不快の性質をもつもの。
鈍質エネルギーのタマスは、重く覆い隠され停止する作用、痴鈍の性質をもつもの。
この3つのエネルギーが化学変化を起こして、皆さんが体験されている世界が成り立ってるのです。その化学変化によって生成される世界とは
1.アリンガーニ
3つのエネルギーの均衡が取れてる状態。プラクルティそのもの。
2.リンガマートラ
微妙にその均衡が崩れた状態。ブッティ(元意識)状態。
3.アヴィシェーシャ
物質が現れる前の状態。アハンカーラ(自我)状態。
4.ヴィシェーシャ
特徴がある物質が生まれた状態。
そして、ここからマナス(意識)状態とタンマートラ(微細元素)状態に分かれていきます。マナスとは、五感覚器官(耳・身・眼・舌・鼻)、五運動器官(発生器・手・足・生殖器・排泄器)に分かれます。タンマートラとは、五微細元素(声・触・色・味・香)、五粗大元素(空・風・火・水・地)に分かれます。私達は、マナスがタンマートラに作用して現実・物質世界を作り、またマナスを通してそれを体験します。
難しいですよね???
わかりやすく言うと、私達の見ている現実は、外からの情報をマナスという感覚器官が受け取り、それがタンマートラという身体の器官に反応を起こして作られるのです。この仕組みを1つ1つ丁寧に分析することが瞑想を深め、三昧への入り口となるんですね。
次回は、八支則の概要についてです。
(続)
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