第2章 本当の自分探しの実践方法 35〜45項 最初の2段階 瞑想の準備1
まずは、人間関係を整える行動の教えヤマ(訓戒、気をつけること)について。
✔︎アヒンサー(非暴力)
行為や思考で暴力的にならないこと。また、相手だけでなく自分を責めないことも大切。
✔︎サティヤ(正直、嘘を止める)
“嘘も方便”は通用しません。自分に嘘をつくことも禁止。この教えは、古代ギリシャで“バラモンの正直“という教えもあるくらい世界共通のもの。サティはサット(実在)という意味で、等身大の自分の言葉で話せば、それが実現するという逸話もある。
✔︎アスティーヤ(盗まない)
空気や水だって自然から恵み。盗まないとは、頂いたものを感謝して循環させる気持ちを持つこと。
✔︎ブラフマチャーリヤ(禁欲)
精力は生力でもあるので、適度に使いましょうということ。
✔︎アパリグラハ(不貧、不節制)
貪愛(とんあい)とは、人は自分の欲望を満たすものに執着して愛情をもつこと。不貪は、それを手放すこと。そして、自己の内面を整えるニヤマ(規範、するべきこと)について。
✔︎シャウチャ(浄化)
心身を清潔に保つこと。心の浄化でSOHAM瞑想が有名。
✔︎サントーシャ(知足)
足るを知ること。素朴に行動すると人は足りないものを埋めに行こうとします。そうでなく、既に持っているもの、あるものに目を向けることの大切さを知りましょうということ。
✔︎タパス(苦行)
‘現代では苦しい業を行うという意味で捉えられがちですが、本来は悪習慣を焼き尽くしてやめること。
✔︎スヴァディアーヤ(聖典の研究)
宇宙、神様、そして心身についての昔の人々の叡智を知り、日常生活で実践すること。
✔︎イーシュバラプラニダーナ(神への献身)
自分の心身、魂の声を聞きながら献身的に生きるということ。
以上が、ヤマ・ニヤマになります。ここで大切なのは、1つでも意識して生活すると自ずと10の教え全てについて意識するような生活になるということです。
さて皆さんは、どれを意識してみますか?
次回は、現代のヨガとしてよく知られている段階についてです。
(続)
シェア