シャバ―サナ、屍のポーズはなぜそんなに大切なの?

2019年1月30日Hideko
2019年1月30日2019年1月30日

自分がレッスンを持つようになって、一番驚いたのが、ヨガのファイナルポーズ、最も大切なポーズ、シャバ―サナの時間に「はい、ヨガの練習おわり~!」とばかりにスタジオを退出する生徒さんが結構いらっしゃるということ。

まずは今から10年前、私がレッスンを受けていた時のシャバ―サナに関する(恥ずかしい)思い出を話させていただきます。ある日の練習でシャバ―サナの直前にどうしても水が飲みたくなり(我慢しようと思えばできたはず。)一旦スタジオを出て戻ってくると、おかまの(笑)インストラクターがすごい形相で“No! You can’t come back!!!” その時は「なんだ、おかまやろー!」って確かに腹が立ったのですが、ヨガの練習を重ねていくうちにあの時の彼の気持ちがとても理解できるようになってました。

そこで、今日は“なぜ、それほどまでに屍のポーズ、シャバ―サナが大切なのか?”をお話しさせていただきます。

シャバ―サナは見た目ただ寝っ転がっているように見えますが、寝ていません(たまにいびきをかいている人もいますが、それはそれでOKということに。)。完全に意識がある状態で体を制止することに意味があるのです。だからこそ難しいのですね。「寒い、熱い、頭かゆい、うわ~、隣の人いびきかいてる! 帰ったら何作ろう、仕事辞めてやる!」などのランダムな事柄が頭に次から次へと浮かび上がってきます。私たちは知らず知らずのうちにそれらの事柄に大げさな表現ではありますが“執着”してしまっているのです。その執着を手放すことは、ご想像につく通り簡単なことではありません。ほかの習い事と同じように“練習”が必要になるわけです。現代我々は次のやる事に追われて猛スピードの中で生活しています、そこに絶えず生産性も求められています。こんなご時世に生きる我々にとって、この屍のポーズがいかに大切なのかは簡単にご理解いただけると思います。

それでも、スタジオ出ていきたい方、一度騙されたと思って最後までシャバ―サナを頑張りましょう。その後の一日がどんなに生産的になるかを体験していただけると思います。