子どもにヨガをすすめたい理由

2018年2月4日櫻井麻美
2018年2月4日2018年5月24日

昨今ヨガブーム話題の中心は女性でしたが、メンズヨガもだんだんと浸透し高齢化社会で需要のあるシニアヨガも盛り上がっています。次なる盛り上がりは…キッズヨガ!!ということで、子どもたちにヨガがなぜ良いのかをご紹介します。

まず、キッズヨガって何するの?というところからですが、大人のクラスとは少し雰囲気が違います。小さい子どもたちはずーっと静かに座っているのが苦手。ですから大人のクラスのようにずーっとインストラクターの指示に従うというクラスではありません。キッズヨガクラスでは子どもたちが興味を持つような例えや物語を使ってポーズをとります。動物や風景を想像しながらみんなが思い思いのポーズをします。必ずしもみんなが同じポーズでなくてもいいのです。それに対して「違う」とか「こうしなければいけない」などの言葉はかけません。変な格好をしていても決して批判はしません。もちろんできなくてもいいのです。身体能力の違いもあれば、乗り気じゃない時もあるでしょう。そういう時はやらなくてもいいのです。

それもみんなで認め合います。時にはペアワークなど仲間との協力が必要な遊びも取り入れます。子どもたちが楽しい、やりたいと思えるような要素を取り入れることが主体的に取り組んでもらうには必要不可欠です。はたから見たらただ遊んでいるだけに見えるかもしれません。ですが、このようなクラスを通じて、想像したものを体現することで、自分の考えを発信する能力につながります。そしてそれが他者に認められることで成功体験を積み重ね自信を持ち、周りの評価を気にするだけではなく、自分の意見をしっかり言えることにもつながります。

そして、現代社会でつくられた「いい子」「悪い子」などの既成概念ではなく、自分で物事を判断する力を養います。どんな物事にもいろんな面が存在します。その「いい」「悪い」のジャッジメントは誰かに与えられたものを鵜呑みにするのではなく、自分で考えることに意味があるのです。学校では「悪い」と言われているものに対しても批判はしません。なぜ好ましくないのか、本当に好ましくないのか、自分で考える必要があるのです。

仲間とのワークを通じても相手を批判せずに物事を達成することで自分と他者を尊重することにもつながります。自分の意見、他者の意見、どちらも尊重しつつ物事を達成することは、社会の中で生活する上でとても役に立つものでしょう。遊びに集中することもとても大切な要素です。子どものころに何か楽しいことに集中できる環境があることは、その後の学習への集中、自分のスキルを身に着ける学習能力へとつながっていきます。

クラスでは自分を顧みる言葉を所々で子どもたちに投げかけます。

「今、どんな気持ち?」「何を感じている?」「それはどうしたらいい?」

子どもたちは驚くほど冷静に自分のことを見つめる能力を持っています。今の自分の状態を認め、言葉に出すことで、自分のことを再認識することができます。大人でも自分の今の状態をしっかり言語化することは難しいものです。子どものころから自分を客観視し、対処することで、自分をマネージメントしていくスキルを身につけることができるのです。

子どもを幸せにするのは親だけではありません。自分で自分を幸せにできるよう、子ども自身がそのスキルを身につけることが重要なのです。キッズヨガはそんな幸せになるスキルを身につけるとてもいいツールです。子どもたちにもヨガの贈り物をしてみませんか?