毎日の生活にヨガを!

2018年6月21日櫻井麻美
2018年6月21日2018年6月21日

ヨガはライフスタイルであると言われますが、実際何をどう生活に取り入れればよいのか、何がヨガ的な生活なのかがいまいちよくわからない方も多いと思います。アーサナヨガやアーユルヴェーダを取り入れることだけが必ずしもヨガ的な生活でないのです。そんなヨガのライフスタイルについてご紹介します。

まずは、ヨガの目的を知りましょう。ヨガのゴールは“私とは何か”、“私は幸せである”ことを理解することです。そのために瞑想があり、そこに至るまでの道筋をわかりやすくまとめたものが八支則と呼ばれるものです。瞑想の準備として必要とされているのがアーサナヨガ(体を動かすヨガ)であり、それ以外にも日常の行いに関しても触れられています。やるべきことと、やるべきでないこととして「人を傷つけない」「嘘をつかない」「清潔にする」などいろいろありますが、これはルールとは少し違うということを理解することが大切です。ルールだから守る、やらなければいけないから守るという考え方でいると、「やりたくないけどやらなきゃいけない」という気持ちが生まれてきます。それでは本末転倒です。では、どのように日常の行動を考えればよいのでしょうか。

ヨガのライフスタイルを理解するのに必要なのは“調和”を目指すことです。“調和”とは、簡単に言うと自分と周りのすべてが心地よくいられることです。例えばうそをつくと、もやもやした気持ちになりますね。嘘をつかれた相手も嫌な思いをするし、自分もついてしまった罪悪感などですっきりしない気持ちになります。この状態は“不調和”である状態です。反対に、誰かの役に立つことをしたときを考えてみてください。自分もなんだか気持ちがいいし、相手も喜んでくれてお互いにハッピーな気持ちになります。これが“調和”な状態です。ヨガが調和を目指すのは、周りの世界がよりよく過ごせるためだけのものではありません。自分もその中で心地よくいる必要があるのです。自分と周りの世界両方が調和していることで、自己受容につながります。ヨガのゴールは完全な自己受容にあります。いい人にならなくちゃといって、自分がやせ我慢をして周りに尽くすことが目的ではないのです。そのように調和を目指して毎日を過ごしていると、気づくと八支則にある日常の行いのすすめが自然とできているのです。ルールだから守るのではなく、調和を目指して毎日を過ごしていたら勝手にできていたという具合です。

つまり、毎日をヨガのライフスタイルにしていくためには自分も周りも“調和”のとれた状態でいるにはどうしたらいいのか、注意深く考えながら過ごすことが必要です。私たちは自分の気持ちや相手の気持ち、周りの環境まで考えることを案外していません。自分の本当の気持ちを無視してしまったり、軽い気持ちで相手や周りを傷つけてしまうことも多々あります。初めから完璧にしなければいけないということはありません。少しずつ、起きた出来事や自分の気持ちについてより深く考えてみてください。それも調和な選択をする第一歩、ヨガのライフスタイルの大切なエッセンスです。