瞑想すると何がいいの?

2018年7月3日櫻井麻美
2018年7月3日2018年7月3日

昨今の瞑想ブームで瞑想にチャレンジしてみようかな、と思ったはいいものの…そもそも瞑想って何に役に立つの?何をするの?と感じる方も多いのではないでしょうか。難しそう、敷居が高そう、とあきらめてしまう前に、瞑想の効果や効能について知っておきましょう。

ヨガの中でも瞑想はとても重要な意味を持っています。ヨガのゴールは“私とは何か”を知ることです。そこにたどり着くためには瞑想が重要であると説かれています。ポーズをとることはその準備段階であり、ヨガのポーズも瞑想のためにあるといっても過言ではありません。ヨガのゴールへの道筋を示した八支則では瞑想にも段階があるとされています。まずはその第一段階である“集中“を目指していきましょう。

“集中”とは一点に意識を向けることです。私たちの頭の中はとても忙しく動いています。四方八方を向いてあくせく動く意識を一つの方向に向けていくのです。呼吸に集中したり、感覚に集中したりとやり方は様々ですが、意識を集中させていくことで自分の状態がよりわかるようになっていきます。

例えば呼吸。私たちは四六時中呼吸をしているはずですが、無意識下で行われているために特に「呼吸をしよう」と意識することはありません。どんな呼吸をしているか、日常で感じることはほとんどないでしょう。あえて意識を呼吸に向けていくことで、自分の呼吸の浅さに気づくことはよくあることです。意識を集中させる習慣をつけていくと、日常でも意識が呼吸に行きやすくなり、浅い呼吸をしていると気づき、より深い呼吸を心掛けることにつながります。体の状態もそうです。体に感じている感覚に意識を集中させることで自分の状態をより鮮明に感じ取ることができます。普段特に気にしていないところなど隅々まで意識を巡らせていくことで体の不調に気づきやすくなります。不調であることに気づかず、無理をしてしまい体を壊してしまうことはよく起こります。自分で不調を感じることができれば、すすんで休息をとったりと体調管理をすることができます。

マインドに関しても同じです。ストレスが溜まっているな、など自分の状態に気づくことは無理をしすぎないことにもつながりますし、考えや感情に意識を向けていくことで自分がどのように物事をとらえているか、思考のクセを見つけることができます。沸き起こってきた感情に対して無理やりハッピーな気持ちにしたり、怒りを押さえつけたりするのではなく、自分の思考のクセを把握することで周りの環境を整えたり、事前に回避することにもつながります。そのように多方向から感情をコントロールしていくことにもつながるでしょう。

このように自分の今の状況、スタンドポイントを把握することはとても重要な意味があります。自分がどこにいるのかをしっかりと理解し、客観的に判断することで目の前の物事に対してよりよい判断をすることにつながります。世間の常識や感情に流されるまま人生を送るのではなく、自分のするべきこと、するべきではないことを自ら導き出す手助けになるでしょう。ぜひ、短い時間でも構いませんから瞑想を始めてみてください。焦る必要はありません。少しずつ続けていくことで心地よさを感じられるでしょう。自己流でやるのが難しいこともありますから、信頼できる先生のもと瞑想を続けてみてください。続けていくことできっと、より自分や周りの出来事を明確にとらえ、心地の良い日々を送れるようになっていくことでしょう。