ヨガやアーユルヴェーダに通じる世界観。
世界の誕生は、
プルシャ(純粋意識、真我)=変わらないもの
プラクルティ(根源原質)=変わるもの
の存在が出発点。
最初プラクルティは、3つのグナ(動的なラジャス、静的なタマス、中庸的なサットヴァ)のバランスが均衡していました。次第にサットヴァが優位になり、物事を正しく判断する知性(ブッディ、マハト)が生まれます。次に、ラジャス・タマスが徐々に優位になりアハンカーラ(自我)が生まれ、心(ナマス)、5つの活動器官・感覚器官・精妙なエネルギー体から、物質の元となる全体要素(地、風、火、水、空)が生まれました。
最後の全体要素は、インドやチベットの五大元素としても有名ですね。纏めると、サーンキャ哲学は、最初の二元論も含めて25の構成要素から世界が成立している、としています。日本で有名な世界創生のお話、日本神話のイザナギとイザナミ、キリスト教のアダムとイブなどと比べると分かりにくいですね?。
そして、人間の苦しみと苦しみからの解放についても教えてくれています。因みに、このテーマは、サーンキャ含め昔の教えに共通するテーマなんです。現代も生きづらい世の中と言われますが、今も昔も同じかも。普段から、「人なんてどーせ苦しむ生き物だから!」っていう前提を持ってしまうのもありかもしれませんね?
さて、サーンキャでは、グナの支配力が強くてプルシャの存在を忘れてしまっている私達自身の在り方が、苦しさの根源としています。そして、グナのバランスを均衡させるとプラクルティに到達して、プルシャを認識します。すると!プラクルティの活動が休止して、、、苦しみから解放されると…
???ですよね?。現代風に例えるなら、
私達は、お金や地位など物質的な物を追い求めると、自分本来の幸せな状態を忘れてしまい苦しくなります。その苦しみから解放されるには、自分の中にある物質的な欲望や執着を抑制すること。そして、そこから解放された時に自分の幸せを見つけられるのです!
いよいよ次回からは、ヨーガスートラです。
(続)
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